東京 八王子 印鑑文字工房 楽善堂の店長が印鑑や文字の魅力を語る
印鑑リフォームのお客様が新規のご注文
宮城県のお客様から当初は印鑑リフォーム、その後に印材(印鑑の材料)からのオーダー印鑑のご注文をいただきました。リピーターとなっていただき、大変ありがたいことと思います。
流れとして、黒水牛の印鑑に篆書(てんしょ)で彫ってあったものがあまりお気に入らない、さらに文字にこだわりがあって「この部分の縦線は曲げずにまっずぐに下におろして欲しい。」などのご指定がありました。書体は篆書でなく「隷書」のご指定でした。直径12ミリの印材を印鑑をレターパックで送って来られました。印稿(仕上がりのデザイン)を書いてメールで送信、その後、返信で部分的に小さくしてほしい部分のご指示がありました。再度の印稿の送信はお任せで作らせていただきました。
このご注文の2週間後に「今度は新規の材料で直径を10.5ミリにして、篆書(てんしょ)で作って欲しい。」のご注文をいただきました。何かの辞書でお調べになったようで、ご苗字の漢字のラフデザインで書いて添付してありました。書いて来られた篆書文字を印鑑の中に納まるようにレイアウトして、メール送信、OKをいただいてから彫りました。納品後に下記のようなメールをいただきました。
楽善堂 平澤様
本日、印章受け取りました。
袋を覗いて見えた印影にたいへん感動しました!
画面で見る画像の印稿も良かったですが、実物は比較にならないほど素晴らしいですね。
古典的でかなり自分好みに仕上げていただき、また袋の宛名書きも、前作を彷彿とさせる流麗な隷書体で嬉しかったです。
保証書は袋に入れて、大切に保管しておきます。
今回も誠に有難うございました。
またご縁がありましたら、何卒よろしくお願いいたします。
このお客様には私からの返信として、
ありがとうございます。職人冥利を感じております。
普段、篆書に関しても自分なりによい作品を心がけて彫っておりますが、
○○様のように、作品の価値を十分にご理解いただけるお客様が少ない
のを残念に思っておりました。
今後とも、よろしくお願い致します。ご希望に沿える作風作りを心がけます。
向暑の折、ご自愛下さいませ。 平澤 拝
商品の納入後にお客様からいただくメールは本当に仕事への励みになります。ありがたいことと思います。