東京 八王子 印鑑文字工房 楽善堂の店長が印鑑や文字の魅力を語る
ご結婚のタイミングで印鑑のオーダー
先日、千葉県のお客様からご注文をいただき下記のようなメールをいただきました。
「本日、印鑑を受け取りました。
毎回ご丁寧にご連絡をいただき、ありがとうございました。
入籍を機に、初めて自分の印鑑を注文して作りました。
大切に使わせていただきます。」
商品納入後にメールをいただき、ご結婚のタイミングで2本の印鑑をご注文なさったことがわかりました。ご注文時は現在の姓と違う姓のお名前が彫刻文字に記載されていたので、「ひょっとしてご結婚後のご苗字?」程度に思っておりました。1本は、ご結婚後の新しい姓、もう1本はご苗字でなく下のお名前です。あまり、お客様には知られていませんが、仮に実印登録となった場合、下のお名前だけ、または姓だけでも実印登録は可能です。フルネームが望ましい実印の文字内容、ということになります。
印鑑(正式には印章、いんしょう)は、人生の節目でお作りになる方が多いのかと改めて思いました。以前には学校の卒業祝いに、PTA の役員さんからご注文をいただくこともありました。おそらく、このお客様も卒業祝いの印鑑はお持ちだったかもしれません。オーダーの印鑑をご自分の意志でお作りになったのが初めてだった、とメールで書いて下さったと思います。
このお客様は、書体のご指示も的確で、新しい姓の印鑑は古印体(こいんたい)で判読しやすい書体、おそらく職場で使うことを想定なさったと思います。下のお名前は吉相体(きっそうたい)でした。吉相体は判読しにくいですが、はんこらしさ、印鑑らしさが良く表現できている作風、既製品では絶対にないオーダー印鑑となります。この2つの書体の見本を当店のホームページにある印影見本から掲載させていただきます。参考に比較下さると幸いです。
楽善堂 銀行印、仕事印のページ https://rakuzendo.com/category/item/itemgenre/bank/


「藤」の文字は読めても「佐」の文字が読みにくいかもしれません。「読めない」を特徴とするのが吉相体です。